ヒルナンデス!「パパが大変身!美ダンディー」で紹介できなかった「3首」とは
みなさん、4月22日の日本テレビ系「ヒルナンデス!」見ていただけましたか?(翌2023年1月の出演回の解説記事はこちら)
新コーナー「パパが大変身!美ダンディー」で、一般男性を奥さま好みのイケおじに変身させるスタイリストとして参加させていただきました。
当日はスタジオにお邪魔して、ネクタイの結び方のレクチャーをさせていただいたりして楽しかったんですが、それはまた今度お伝えするとして、今回は収録中にSHELLYさんたちとけっこう盛り上がったのに、オンエアではカットされてしまった「3首(さんくび)」について説明しておきましょう。
女性には常識?「3首(さんくび)」とは
「3首」というのは、というのは、女性ファッション誌でよく使われる着こなし用語で、「首、手首、足首」の3つを指します。
「3首のうち、○○首を見せる、見せない」みたいな言い方をします。
SHELLYさんは「女性の間ではかなり定着しているとおもうんですけどねー」とおっしゃってたんですが、男性でこれを知っている、さらには実践できている人は少ないかもしれません。
なぜ3首に注目するのか
首、手首、足首というのは、人間の身体の中でもいちばん細くなっている部分です。華奢な部分、弱点になる部分をあえて露出することで、どんな効果があると思いますか?
身体を覆っている服は、当たり前ですが3首よりも太いですよね、その太い服から、細い首・手首・足首が覗いていると、その落差に注目が集まるんです。昨今流行のオーバーサイズの服を着ていても、足首、手首が細いと、実際には太っているわけではなく、痩せていると言うことが強調される。
ゆったりした服と比較して、細い部分がよりキュッとして見えることで、緊張と緩和のメリハリがつくわけですね。
「じゃあ手足や首が太めの人は効果ないの?」と考える方もいらっしゃるかも知れませんが、服は確実に実際の3首より太いので効果はあります。実際の太さではなく、あくまで落差、コントラストで考えてください。
防寒の観点だけですと、この3首を覆うことが重要だったりもするんですが、ファッション的に見ると、3首を全部覆ってしまうと、どこにもアクセントがつかない状態になり、野暮ったい印象になってしまいます。
具体的なルールと注意点
1.手首
手首は基本、袖のたくし上げで見せます。たくし上げができるかどうかは、上着の生地素材で決まります。ウールが使われたドレスジャケット、厚手のウールのコートとかはそもそもたくしあげに向きません。伸縮性のある素材や、袖ボタンを外してのたくし上げができる場合はOKです。
2.首
Vネックのインナーは当然、クルーネック(丸首)でも首が出ていると同義と考えていいでしょう。
襟付きシャツでネクタイなしの場合、ボタンを開けることで首を見せる方法はあります。ただし、たいていのワイシャツは第2ボタンまで開けたときに開けすぎでだらしない印象になりがちなので要注意です。
3.足首
パンツの裾を折り返すのがまず手軽なところで、そもそもの丈を詰めるという方法もあります。このとき、ソックスが見えてしまうのはNG。
ショートソックスでも、スリッポンなど履き口の大きな靴だと見えてしまうものがあるので、注意深く選ぶ必要があります。
ショートソックスにもいろんな種類があります。
ベリーショートは脱げやすいと思われている方も多いと思いますが、最近のものはしっかりとした滑り止めがついているので、フィットの合う製品であれば靴の中で脱げたりしません。自分にあったものを探しましょう。
4. 体型別の注意点
細身の男性は、細い部分を強調しすぎると貧相に見えてしまうので、3首すべてを出さなくても大丈夫です。季節にもよりますが、1首だけでも効果が出ます。
恰幅のいい男性は、着痩せして見える工夫として、2首以上見せていくようにしましょう。
番組コーディネートのポイント
今回のモデルとなっていただいた男性は、175cm&57kgくらいで、非常に細身の方でした。ふだんジャージばかりの彼を、奥さまとランチデートするのにふさわしい服装に、ということで、まずジャケットを着ていただきたいと考えました。
キッチリ感を出すために、上半身は襟付きシャツにネクタイ。ジャケットもカジュアル系ではなくドレス系のものなので、袖をたくし上げることはできません。ということで、手首と首は見せられない。
結果、残る足首を見せるために、裾が短めのパンツを合わせ、さらにベリーショートのソックスを履くことで、足首を見せました。
着こなしの例
夏のオーバーサイズシルエット
Tシャツの上からオーバーサイズのオープンカラーシャツを羽織りました。夏物はそもそも袖が短いのが前提なので、手首以外の首も追加で見せていくことで「3首をわかっている感」を出すことができます。
夏のジャケットスタイル
初夏くらいの季節感でしょうか。丸首シャツの首と、足首を見せています。ちなみに全身ユニクロです。
Gジャンで手首を見せる
ズボンの色もジャンパーの色も濃いので、素材感も含めてどうしても重い印象になりがちですが、たくし上げて手首を見せることで、一気に明るい印象になります。
秋のスポーツミックス
上半身ドレスジャケットなので手首見せには向いていません。クルーネックとユニクロのアンクルパンツと組み合わせて、首&足首の2首見せです。
秋のたくし上げ効果
秋物のブルゾン、ちょっとミリタリーっぽい固めのアウターです。ボタンを外して袖をたくし上げ、折った部分に存在感が出ることで、メリハリがついて、時計やブレスレットにも注目を集めることができます。
MA-1もたくし上げ
MA-1タイプのブルゾン。素材的に、皺を気にせずたくし上げられるので、こういう着こなしはマストと考えてください。
冬の足首
冬のダウンジャケットスタイル。首はクルーネックで1首を出します。寒い時期は足首を出せないので、細身に見せるようにテーパードのパンツを履いています。これで2首相当と捉えられます。
春のジャケットスタイル
これはドレスジャケットなのでたくし上げができません。なので足首と首の2首を出します。ジャケットの下に着ているイタリアンカラーのシャツは襟立ちがきれい。これは第1ボタンを開けたときに、首回りがきれいに見えるように作られているので、首を意識するならぜひ入手しておくべきです。
薄手の春物コートで手首見せ
春物で生地が薄いので、たくし上げで手首を見せられます。レディースだと、トレンチコートでこういう着こなしをしている方を見かけますね。
ワークマンの春物ブルゾン
袖のボタンを外して手首を見せています。それに加えて、足元はソックススニーカーを履いていることで、足首のラインが出ます。これを足首が見えていると解釈すれば3首とも見せていることになります。
足首を見せる面積の調整
夏の終わりくらいを想定した、アンクルパンツのスタイル。左右の写真のパンツの丈は同じで、靴だけ変えています。
右側の、足首がしっかり見えていた方が、抜け感があっていい感じに見えませんか?
左側は微妙に足首を見せてるんですが、面積が小さいので「足首が見えている」とは認識されず、重い印象になってしまいます。
3首を意識した男性スタイリングはエレカジにおまかせ
ヒルナンデス!の新コーナー「パパが大変身!美ダンディー」でご紹介した、男性コーディネートでの「3首」、ご理解いただけたでしょうか?
ちょっとした気遣いで、見た目の雰囲気は大きく変わります。「なんとなくわかるけど、実践するのは難しいなあ」というあなた、ぜひエレカジの買い物同行サービスをご利用ください。森井があなたの(または、あなたのパートナーの)「いい感じ」の変身をお約束します。