だから体育会系は嫌われる!?スポーツウェアの着こなし
「機能性が高い」「動きやすい」などの理由で、多くの男性が愛用するスポーツウェア。でも、それを見た女子からはダメ出しの嵐・・・それってどうして!?
スタイリスト森井良行と、エレカジのスタイリスト養成講座卒業生の河野恵が、女子目線で男性のどんな姿が「イタい」のか、そして「イタい」と言われないための着こなしについて語ります。
今回のテーマ:「スポーツウェアの着こなし」
スーツにベンチコート
3月初めごろ、とあるテーマパークで、30代半ばの会社員風の男性を見かけました。
その日は春先にしては寒く、彼は防寒のためかスポーツ用のベンチコートを着ていました。寒かったらコートとかジャケットでいいのに、本気スポーツアイテムを普通のファッションに取り入れるのはイタイ感じがして、私だったら一緒に歩きたくないなあ・・・と思いました。
(Y.Tさん 女性 34歳)
編集:アンケートだと具体的には書いてないんですが、「会社員風」ってわかるってことは、ベンチコートの下はスーツとか、ジャケットだったんでしょうかね。なんでしょう、ファンタジーの国にいたはずなのに、急にサッカーの監督が現れてしまったような。
どこが「痛い」のか
河野:スポーツウェアって、機能性が強すぎて、基本「ファッション」じゃないんですよね。なんと言えばいいのかな、寝るための服であるパジャマで会社に行かないですよね。それと同じような意味で、スポーツウェアで街に出ちゃいけないと思います。
スポーツを楽しむために作られたものを、街で着ているから、その場の空気の読めなさが痛いんですよね。
森井:男性側の立場で言うと、普段からスポーツしてたりすると、ついつい便利だと思って着ちゃうんですよね。防寒性能も高いし、軽いし。
編集:「え、なんでいけないの?」って感じですよね。スペックが高い服なんだからいいじゃん、という意識だと思います。男性は。
森井:あと経験上、こういう男性は、持ってる服の数が圧倒的に少ないんです。で、寒いときはとりあえずこれを着る、となって、どこに行くにもスポーツウェアになっちゃう。選択肢が少ないんですね。
河野:それがラクでいいんでしょうね。迷わなくていいから。
エレカジ流の解決策
森井:こういう人は、考え方から変えないとダメですね。これも経験上ですけど、こういう男性って、彼女や奥さんから「ダサい」「かっこ悪い」と、はっきり口に出して言われないと、自分を変えるきっかけにならないんですよね。
河野:でもそういう人は、そもそも彼女ができにくいかも・・・初デートとかでこんな格好だったら、何も言わずに女子側が切っちゃいますもん。
森井:デートのために服を新しく買う、とかいうこともしないんですよね。
河野:「たかが服」って思うかも知れませんけど、女性からしたら、わざわざ自分とのデートのために、いつもより服装に気を遣ってくれてる!となったら、ポイント高いんですけどね。
ジャージ&シャカシャカパンツでおしゃれカフェ!?
10月に新宿で見かけた40歳くらいの男性のファッションなのですが、上下スポーツブランドで揃えているのを見てちょっと引きました。
上はアディダスの大きなロゴ入りのジャージ、下はサッカー選手っぽいシャカシャカした素材のトレーニングウエアでした。
グランドやアウトドアの場所で会うなら全然良いですが、こじゃれたカフェとか行くときにスポーツブランド着てこられたら結構引くなぁと思いながら見ていました。
着ていて楽かもしれませんが、都心にトレーニングウエアで来るのは、部活帰り以外やめてほしいです・・・。
(Y.Kさん 女性 35歳)
どこが「痛い」のか
河野:これはもう書いてあるとおりで、トレーニングする格好でその場の雰囲気を壊さないで、というお願いですね。
森井:この方、たぶんですけど、芸能人とかがかっこいいジャージ着てるのを見て「あ、ジャージで出歩いていいんだ」と思っちゃったパターンじゃないでしょうか。
河野:芸能人の方はまた別ですよねえ。
森井:イケメンだから許される、というのもありますが、着こなしも実は違うんです。そういう人がスポーツアイテムを着ていたとしても、全身スポーツアイテム、ってことは少ないんです。
だいたい下半身だけ、とか、アウターだけの1アイテムに抑えていたり、その1アイテムも、通常のスポーツ用のラインではなく、ファッションブランドのデザイナーとスポーツブランドのコラボアイテムだったりするんですよ。
たとえばこれ、プーマと、高級外車のフェラーリとのコラボTシャツ。汗をかくために作られた普通のプーマのTシャツとは存在感が違うのはわかりますよね? パーソナルスタイリングの中でわたしがスポーツ系のアイテムをオススメするとしたら、こういうのを提案しますね。
エレカジ流の解決策
森井:そもそも「スポーツするような格好」では街に行かない、ということですね。
どうしてもというのであれば、上で紹介したような「ファッションブランドの作ったスポーティアイテム」ならアリです。ただ、それを着てスポーツはできないと思ってください(^_^;
編集:ということで、みなさんも身の回りで「痛い」人を見かけたら、エレカジのFacebookページにコメントくださいね。
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