大人がキャラクターTシャツってどうなの?
みんなの人気者がプリントされたTシャツなんだから、自分も人気者になれるはず・・・というつもりではないでしょうが、自分の「好き」を押しつけるファッションは、とかく女子には不人気なんです。
森井良行と、エレカジ認定スタイリストの河野恵が、女子目線で男性のどんな姿が「痛い」のか、そして「痛い」と言われないための着こなしについて語ります。
今回のテーマ:大人がキャラクターTシャツってどうなの?
合コンにミッキー
4月ごろ、3対3のコンパに参加しました。その時に会った40代前半の会社員の方のことです。役職は課長代理とのことでした。
その方が、ミッ○ーマウスのロンTに短パンを履いていました。40代で○ッキーはさすがに痛い人だと思いました。それに合わせているのが短パンにスニーカーなので、どう見ても子供のファッションです。
顔は普通のおじさんなので余計おかしかったです。やはり歳相応の服装は大切だと、その人を見て改めて感じました・・・。
(E.Tさん 女性 34歳)
illustration by みやもとゆうこ
普段着がフェス
バンドやアーティストのライブ、フェスなどが多い夏に、街中で見る男性の「バンドのロゴ入りTシャツ」が気になります。
これからライブに行くとか、ライブ後といった雰囲気ではないので、きっと彼には普段着なのでしょうが・・・わりとふつーで真面目そうな男性が、でかでかとバンドのロゴが入ったTシャツや、洋物メタルなグロいデザインのバンドTなどを着ていると、ちょっと引いてしまいます。。。
(M.Tさん 女性 27歳)
どこが「痛い」のか
河野:たしかに、ミッキーでもONE PIECEでもハローキティでもいいんですが、マンガやアニメのキャラクターがファッションとして市民権を得ている雰囲気はありますよね。ファッションブランドとコラボしてたりとかしますし・・・
森井:最近多いですね。小学校くらいまでの子が、真っ正面のキャラクターものではなくて、そういうちょっと凝ったデザインのキャラクターものを着てたりすると、「かわいい」ってなるんですよね。あと、大人でもクリエイティブ職の人であれば、キャラクターものをちょこっと使うことで自分の個性を立たせる意味はあったりします。
河野:どちらも、自分の趣味を前面に出していい人ですね。
森井:そうなんです。結局キャラクターって、アニメにせよバンドにせよ、それが好きな人同士、趣味のグループ内で楽しむべきであって、初対面の相手が多い合コンにキャラものの服を着ていくのは基本NGですね。
そのキャラを相手が知っているかどうかではなくて、そういう個人の趣味を押し出してきているところが痛いと思われちゃうんです。
河野:あと、この合コンの例の方みたいに、ある程度年齢を重ねている方が着ているのをみると、自分が若いと思ってるというか「まだイケてる」と思ってる感じが伝わってきてイヤだな、というのもあります。
エレカジ流の解決策
河野:飲み会なりに行く前に、鏡じゃなくて写真でチェックするとか、結婚していれば奥さんに客観的な意見をもらうとかしたほうがいいんじゃないですか。
森井:実際、キャラものを着て子供の授業参観に行って奥さんに怒られたクライアントがいらっしゃいました。
河野:ご本人は「オレが好きなものを着て、何が悪いの?」という感じだと思いますけど、女子目線だと、何か勝手というか、傲慢な感じがするんです。これは感覚の話なんですけど、わかってほしい(笑)。
森井:特定のアイドルグループとかバンドのファンで、ライブの前に近くのファミレスでロゴ入りのTシャツに着替えたりという人がいますけど、すごくスマートでいいと思いますね。
ちなみに数年前の事例ですが、あえて某アニメの人気キャラクターがプリントされたTシャツを使ったコーディネートというのも経験あります。
両方とも、キャラTはインナーに使って、あまり主張しすぎないようにしてます。同時に、Tシャツの中で使われている色を拾って、アウターやボトムに展開しています。具体的には学生服のネイビーとデニム、くまのぬいぐるみと靴、あたりを合わせてます。
キャラTはそれ自身がインパクト強いので、見える面積をコントロールしたうえで、色を拾ってなじませる、みたいな方向ですね。
買い物同行でも、「どうしてもこのTシャツ活かしで」という場合はそれを持ってきていただければ、何かしらのコーディネートアイデア出しますよ。サイズ感がちゃんとしてる前提ですが。
2022年アップデート
この記事を書いたからかどうかわかりませんが、エレカジの買い物同行ではこういう要望をいただくことが減ってきました(ご相談は相変わらず受け付けてますよ!)。
一方で、世間のキャラクターコラボの商品にはいいものが増えてきました。リーズナブルなところでは、ユニクロのコラボTとかですね。リラックスしたカジュアルであれば成立します。
デートとか出会いの場で使うなら、たとえばこちら。
GUCCIとミッキーのコラボなんですが、こういう感じで、ハイブランドとキャラクターとのコラボも増えています。
キャラクターはそれ自体にファンシーというか、かわいいイメージがあるので、ハイブランドでもメインのドレッシーなラインとはあまり合いません。
この写真のようにハイブランドの中でも、よりカジュアルな商品にキャラクターコラボしているものなら、「カジュアルだけど確実に高そう」ということが伝わって、「ちゃんとわかった上でキャラクターものを着てるんだな」と思ってもらえます。
さらに、GUCCIだとこんなスニーカーも出していたりして「カジュアルだけど確実に高そう」の補強につながります。
とにかく、キャラクターものを着つつ、ちゃんとしている感を出すには、それなりの投資が必要であることは間違いないです。エレカジの買い物同行では、あなたのご予算に合わせて解決策を提案させていただいています。(買い物同行ってなに?というかたは「はじめての方へ」をご覧ください)