チェック柄ジャケットの着こなし・ファッションスナップ(男性編)
そもそもなぜ「チェック柄」と呼ぶのか?
チェックと言えば皆さんご存じの通り、縦線と横線が組み合わさった布の模様のことですが、なんで「チェック」って呼ぶのか知ってました?
その語源を調べてみると、どうもこれみたいです。
そう。チェス盤です。この色の違う正方形が互い違いに並んでいる模様、わかりますよね?まさにチェック柄、日本語で言えば市松模様です。
キング(王)の逃げ場がなくなって、ゲームオーバーになることを「チェックメイト(王手)」っていいますよね。で、この「チェックメイト」が由来になって、互い違いの正方形模様のことを「チェック」というようになったみたいです。
レースのスタートやゴールで振られるチェッカーフラッグもこの模様ですね。
もちろん、世の中にはこんな単純な模様だけではなく、
タータンチェックとか
ギンガムチェックとか、いろんなチェックの布があります。
最近よくチェックのジャケットを見かける気がします。無地やストライプよりも派手な印象がつきやすいチェック柄がお店に並ぶようになったということは、「無難」をちょっと超える着こなしを求める男性が増えているのかも知れませんね。
今回はそんなチェックのジャケットを、もっと上品に、大人っぽく着こなすためのヒントをいくつかご紹介しましょう。
着こなしのポイントは「強いチェックと弱いチェック」
まず知っておきたいことは、同じ「チェック柄」であっても、大きく2種類の区分ができるということ。ファッションスナップで説明しましょう。
ひとつは、柄のコントラストが強く、3メートル離れている状態でも柄物ジャケットだということを強く認識できる「強いチェック」。
上のギンガムチェックは、ベース色である白に対して、濃いネイビーのチェック柄なので、コントラスト強いですよね。
そしてもうひとつは、柄のコントラストが弱く、離れている状態では柄物ジャケットだと認識できない「弱いチェック」です。
こちらは、ベース色であるライトグレーに、うっすらグレーの濃淡で表現されたグレンチェック柄が入っていますが、3メートル離れたらなんとなくグレー地・・・って感じですよね。
この違い、わかっていただけますでしょうか?
チェック柄ジャケットに合わせるべきネクタイ
それでは上半身から考えていきましょう。
ネクタイを合わせるビジネスカジュアルスタイルなら、ネクタイ柄はソリッド、つまり、無地が基本です。胸元はシンプルに押さえることで、ジャケットのチェック柄を際立たせることができます。逆に柄の入ったネクタイを合わせてしまうと、「強い」「弱い」にかかわらず、柄と柄がぶつかってしまいます。
上のふたつの画像でも、ネクタイは同じネイビーの無地です。
チェック柄ジャケットに合わせるパンツの選び方
続いて下半身です。上の例では、チェックのジャケットに無地ネイビーのネクタイですが、違いがパンツに出ます。
強いチェックには、(写真では見えていませんけど)ダークネイビーのパンツを合わせ、弱いチェックは、白いパンツを合わせています。
柄が弱く、ベースカラーがグレーのような中間色であるチェックを使った場合、全身が地味に見えてしまう傾向があります。そこで、柄が弱いタイプでは、白パンに代表される明るい色の無地パンツを合わせましょう。夏場に清潔感と涼しさを表現できるクールビズスタイルのできあがりです。
いっぽう、強いチェックはそもそもの主張が強めなので、下半身は引き締めて、出しゃばりすぎないバランスでまとめていきます。
自撮りスナップ(^_^;)
こちらは、ウインドーペンと呼ばれるブロックチェック柄。これも離れてみるとダークグレー地に細いラインが見えるかな・・・くらいの「弱いチェック」です。
これも白パンを合わせるとバッチリハマります。
最初に上げた画像と同じ、ギンガムチェックジャケットをノーネクタイで合わせたマネキンです。このマネキンさん、手に白い靴を持っていますよね。おそらく、このコーディネートを考えた店員さんは、
・強いチェック
・引き締め系の(ネイビーとか)のパンツ
・白い靴
というイメージを持っていたと思います。
ただ、インナーがツヤのあるブルーグレーのシャツで、さきほどのネクタイをしたスタイルに比べ、上半身のメリハリが少ないとも感じます。この場合、パンツに白を使い、別の色の靴を合わせた方が、目に写る面積のなかでのメリハリのバランスは取れるかも知れません(パーソナルスタイリストとしてどちらを選ぶかは、それを着る人のキャラクターや体型、TPOなどによって変わります)。
休日のチェック柄ジャケットの着こなし例
チェック柄ジャケットは、ビジネスカジュアルのみならず、休日のエレガントカジュアルでも使えます。次のファッションスナップをご覧ください。
夏の大人カジュアルですね。脚が日焼けしている方なので、派手目なショートパンツがいいアクセントになって似合います。
ピンクのショーツに鮮やかなネイビーのVネックTシャツ、どちらも無地で主張が強めの服なので、ここに明るい単色のジャケットとか、強いチェックを合わせてしまうと目がちかちかしてやり過ぎになってしまいます。
この着こなしでは、ダークグレー地に弱めのチェック柄ジャケットを合わせることで、バランスを取りました。
まとめ
このように、「チェックの強弱」と、「周囲に無地アイテムを置く」「強い柄同士をぶつけない」「弱い柄はメリハリに気をつける」といったポイントに気をつけるだけで、上級者の着こなしになりますので、ぜひ挑戦してみてください。
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