女子に痛いと言われない!クリスマスの服の選び方
クリスマスディナーに現れた男性が、まさかのドヤ顔でサンタクロースのコスプレ?! 気を利かせたつもりが失敗、という恥ずかしいことにならないために、この記事は要チェックです。
女子から見て、男性のどんな姿が「イタい」のか、そして「イタい」と言われないためにはどんな着こなしをすればいいのか。エレカジのスタイリスト森井良行と、スタイリスト養成講座卒業生の河野恵が語ります。
今回のテーマ:「クリスマスの服の選び方」
昭和なサンタクロース
去年のクリスマスイブの日、都内のイタリアンレストランで隣に座ったカップルの男性が、いかにもクリスマスという感じの、赤と白の毛糸で雪の結晶などの模様が描かれたニットに下は濃いブルーのジーンズを履いていました。
スリムな体型でお洒落に着こなせるならまだしも、彼は体型が少しぽっちゃりしていて、さらに黒縁の眼鏡をかけており、単にダサくて昭和の雰囲気を醸し出すような昔臭い雰囲気で終わっていました。
ホームパーティーでならウケ狙いでまだしも、クリスマスイブに外でディナーをする時にそのセーターをチョイスしてしまうあたりが痛かったです。
(A.Aさん 女性 27歳)
編集:世間はそろそろクリスマス一色ですけど、クリスマスのデートでこんな感じの男性、いそうですよね。
どこが「痛い」のか
河野:雪の結晶柄って人気で、どこでも売ってるんですよね。通販とかでもいろいろ買えちゃう。で、カタログとかホームページだと、かっこいい外人さんとかが着てるので、どこでも着ていってよさそうな感じがしちゃうんですよ。
編集:でも実際には・・・
河野:サンタクロース色のニットを着て成立するのは、スキー場とか雪のリゾートじゃないでしょうか。あと、雪国の温泉とか。
都内のイタリアンで、クリスマスディナーにモコモコのニットはないなあ・・・。
色のあわせとしてはそんなに悪くないんですけど、せっかくのレストランディナーにその柄と素材をえらんでしまったこと、体型に合っていないのが痛いですね。
森井:この彼は、それなりにがんばったと思うんですよ。季節感を出したかったのかも知れないし、黒縁メガネ自体は昭和風のノスタルジーとしておしゃれではあったりするので。
ただ問題は、それって都内のレストランデートというTPOには合わないよね、というところです。テーマ・コンセプトを考えて服を揃えたのはいいことだけど、それよりも優先すべきは「TPOにふさわしいかどうか」。
エレカジ流の解決策
森井:ここは、相手のためのファッションを意識できるかどうかですね。
ファッションを料理にたとえると、自分は「お皿」なんですよ。自分というお皿に、服という食材を盛り付けて、「相手をおもてなしする」のがファッション。
お皿って最初から形が決まっているので、その個性自体は変えられないですよね。同じように、体型とか肌の色とかって変えられないので、その中でもっとも美味しそうに見える服を組み合わせていくしかない。
と考えたときに、「クリスマスにイタリアンで彼女とディナー」という状況で着たい服としては、ある程度上品なジャケパンスタイルをおすすめしたいですね。
鮮やかな赤白は入っていますが、あくまでアクセントとして使って、全体はネイビーで引き締めてたり(詳細は事例ページ)とか、
色と面積は抑えて、ジャケットの明るさを活かしたり(事例参照)。
小太りであっても締まって見える着こなし方もあるので、気になる方はぜひ相談して欲しいですね。
(懐かしの)ウォーリーを探せ!?
クリスマス時期に、サンタクロースの色使いをした服を着た人を電車内でみかけました。30歳前後の会社員でしょうか。カバンはいまどきのクラッチバックを持っていました。
赤色と白色のボーダーのセーターを着て、真っ白い色のパンツを履いていました。頭に濃いめの赤色のニット帽を被っていました。でも、靴は黒色の革靴でした・・・。
(H.Mさん 女性 36歳)
編集:なんか昔の「ウォーリーをさがせ」みたいな感じになっちゃった感じですね。
どこが「痛い」のか
河野:「クリスマス=赤と白」っていう連想がわかりやすすぎて、コスプレになっちゃうんですよね。で、そういう仮装パーティーとか、コスプレイヤーさん同士の集まりなら別にいいんでしょうけど・・・。
彼がどこに行こうとしていたのかはわかりませんけど、革靴を履いてクラッチバッグ持ってるってことは、それなりにちゃんとしたところですよね。
たとえば職場とか、クリスマスのパーティーで、彼の周囲の年頃の女性が、男性に期待しているのって、決してコスプレではないじゃないですか。
編集:そうですね。
森井:これ、本人は「いい目立ち方」をしたかったんだと思うんです。季節のイベントをイメージした服を買うことでね。それが行き過ぎて、中途半端なコスプレになっちゃった。
こういう男性は、ファッションを自分の中だけで考えてるんですよ。「誰に」「どう見えるか」がないので、服選びを失敗しちゃう。
河野:実際に横から見てる女性からすると「この人、何がしたいの?」という感じです。
森井:冬に白パンって難しいんですよ。夏場に着るよりも派手な印象を与えがちなんです。そこでただ「クリスマス=サンタクロース=赤白」という連想で、何も考えず白パンはき始めちゃったんじゃないかな。
あと、店員さんがダメ、というパターンもあります。お店でどちらかが「クリスマスだから赤白入れたいよね」って言い出して、お客さんと店員さんの二人ともエスカレートしちゃったとか・・・。
エレカジ流の解決策
森井:この人は、ちゃんと「それやりすぎじゃない?」って言ってくれる人と服を買いにいくべきですね。ファッション好きで、男性のトレンドわかってる同世代の兄弟姉妹とか友達がいれば、相談してみたらいいと思います。
編集:そういう人が周りにいない場合は、エレカジに相談すればいいと。
森井:そういうことです(笑)
もう大人なんだから・・・
クリスマスに、駅の近くの待合せスポットで、ちょっと痛い感じの30代後半の男性を見かけました。
仕事帰りに、彼女とデートする予定だったらしく、スーツの上から真っ赤なダッフルコートを着ていました。
それだけでも違和感ありまくりでしたが、、頭にはトナカイ柄のニット帽子。
クリスマスデート感を出したかったのはわかるけれど、学生じゃないんだし、もう30代も後半になってこの格好はどうなんでしょう・・・。
相手の女の子はまだ若くて、クリスマスカラーのファッションがかわいくて似合っていたけれど、並ぶとどうにも不釣り合いでした。
(E.Mさん 女性 32歳)
編集:この方も「いかにも」ですね。トナカイ柄のニット帽ですか。
どこが「痛い」のか
河野:まあ、まわりを気にしてない感じが痛いですね。年甲斐もなくというか・・・そういうのは家でやってくれ、という。
個人の勝手と言えばそれまでですけど、人にどう見られるか、世間にどう見られるかは、オトナだったら意識して欲しいですよね。
森井:そうですね。
河野:この「痛さ」をもうちょっと詳しく言うと、服装のセンスだけじゃなく、そもそも「若い彼女に合わせすぎてる」という、ちょっと情けない感じもあるんです。そこが「痛い」。それを見てる周囲の女性陣は「私の彼氏じゃなくてよかったな」って思ってますよ。
森井:これも、配色だけのことじゃないんですよ。たとえばスーツの上に着ている赤いコートが、ステンカラーコートとかだったら、まだ成立するんですよ。
そこをダッフルコートという、よりカジュアルな、学生が着ているイメージのものにしてたり、ニット帽という「かわいい」系のアイテムを持ってきてるところで、スーツと合わないし、幼い感じがでちゃう。
エレカジ流の解決策
森井:初心者向けの季節感の出し方としては、面積の小さなところからはじめるのがポイントですね。ラペルピンとか、ちらっと見えるニットとかチーフの挿し色とかで見せていくのがオススメ。
たとえばこんな、雪の結晶のピンだったら、ホワイトクリスマスのイメージもあるし、キラキラして目の前の人にはちゃんと季節感が伝わります。
あと、サンタとか、トナカイとか、人物・動物系のキャラクターを入れるのはおすすめしないです。主張が強くてわかりやすすぎるので。使うならホントに小さく使わないと。
こちら、かわいらしいサンタですけど、ジャケットのラペルにくっつけるアクセサリーです。すごく小さいです。ラペルピンくらいの小ささなら、成立します。
こちらは雪だるまですね。上のクマちゃんサンタに比べれば人格が薄いので使いやすいです。
ちなみに、赤い色のコート自体は、この季節オススメです。男性があまり買わない色なので、黒やグレーばかりの冬の街の中で映えますし、赤色のイメージをまとうことで自信があるように見えます。
たとえばこんな組み合わせであれば、落ち着いた赤なので悪目立ちしないし、いかにもなコスプレと違って、相手に「あれ、もしかしてクリスマスの雰囲気に合わせたのかな」くらいでさりげなく伝えることができます(詳細は事例ページを見てください)。
クリスマスのデートって、あとあとまで思い出に残る、勝負デートのことが多いと思いますので、ぜひ事前の準備をしっかりして、コスプレにならないように(^_^;注意してください。
彼氏の服装が心配な方は、クリスマスプレゼントを前倒しして、エレカジの買い物同行サービスをプレゼントしてしまうのもアリですよ。
河野:彼女がショッピングについていってもいいんですか?
森井:OKです。実際、月に数件は奥さんや彼女同伴でスタイリングしてますから。
毎年12月は予約が取りにくくなるので、お問い合わせはお早めにお願いしますm(_ _)m